海外事業部 ベトナム/フエ事業所

2021年10月12日

日本からフエに来て仕事をするためには

シンチャオ!

おかしなタイトルのブログです。
コロナが広がる前までの2020年1月までは、
航空券を購入すれば、だれもが簡単にベトナムへ来ることができました。
飛行機が嫌いな人は、船で中国へ渡り、そこから列車でベトナムへ来ることも出来ました。

その後、2020年3月22日のベトナム政府による旅客便停止措置以降は、
簡単に日本からベトナムに来ることが出来なくなってしまいました。

その後、日本人が乗る飛行機の商業便は特別便という形で、
搭乗者が10人以上集まった場合に限り出発するという条件のもとで、
現在は1週間に6便のフライトが、日本からベトナムに飛んでいます。

一方で、誰もが飛行機に乗れるわけではなく、
現在は入国許可を持つ人しか対象ではなく、観光目的や1週間に満たない短期出張での訪問は、
まだ再開されていない状況です。

さらに、その入国許可を取得するための手続きに時間がとられるのが実情で、
例えば「ベトナムへ入国したい」という決断を今日したとして、本当に入国できるのはスムーズにいっても2か月半先というのが現状です。これは、ワクチン接種の有無に関わらずです。

なぜそんなに時間がかかるのか?
多くの許可申請が必要だからです。

フエで仕事をするという前提で、例をご紹介します。

①フエ省(省は日本の県レベルに相当します)の保健局への入国申請と許可
②フエ省人民委員会(人民委員会は、地方政府ですので、日本の県庁にあたります。)への入国申請と許可
※この①②に約3週間から4週間要します。

③ハノイ市人民委員会への入国申請と許可
④ハノイ市保健局への入国申請と許可
※入国する空港がハノイのため、ハノイ市での手続きとなります。
この③④に約3週間要します。

⑤ハノイ市内の指定された集中隔離施設の予約、空港から隔離施設までの送迎車の手配
※外国人の場合集中隔離施設としてホテルが該当します。
ホテルがある区の保健所がこの予約に関する管轄をします。
①②③④のすべての許可書類を準備した後で、この⑤に約1週間要します。

⑥公安省出入国管理局への入国許可申請と許可
※この⑥に約2週間要します。
①②③④⑤、それまでの全ての手続きが許可されていることを前提に申請可能です。

ここまで準備したうえで、晴れて入国となりますが、
入国前のPCR検査、入国から集中隔離施設まで防護服を着ての護送など、
ようやく入国をしてもなかなか心を休めるタイミングがありません。

集中隔離施設の滞在は、ワクチン2回接種済みの方は7日間、そうでない方は現状14日間の滞在と、
その期間内に2回のPCR検査が必要です。隔離施設は個室で、原則部屋からの外出は禁止です。

集中隔離期間が終了すると、今度は医療観察期間に入ります。
集中隔離施設から医療観察をする場所への移動は、保健所の職員が間違いなく移動したということを確認したうえで、
移動が可能となります。
フエの場合ですと、ハノイから飛行機でフエへ移動するため、集中隔離施設のホテルからハノイ空港まで
保健所職員が同行したうえで車移動します。

フエへ移動後は、滞在するホテルや家がある区の保健所に監督者が代わり、
7日間の医療観察、その間2回のPCR検査が必要となります。
PCR検査の際に外出する以外は、滞在場所の部屋から外出することは認められていません。

その7日後にPCR検査で陰性の結果が得られると、
はれて行政が監督する隔離や待期期間は終了します。
しかし、最初の集中隔離開始日から28日間は基本的に外部との接触を認めないというルールのため、
まだ自由の身はやってきません。

その間、自分で健康チェックを毎日行い、
入国日から無事に28日間を過ごすことで、ようやく予定していた活動が可能となります。

ベトナム政府は2022年6月の観光客受け入れ再開を目指しています。
ここに記載したのは、入国許可を持つ仕事で来る人の例です。
そのハードルを一気に下げて観光客の受け入れをするために、
どういう道をベトナムがたどっていくのか、追ってまたレポートしたいと思います。

チャオ!

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