2022年03月06日
関野凖一郎氏【東京編④】
海外での滞在が長くなるにつれ、
「日本人に生まれて版画の道に入った自分は何をすべきか」と考えるようになったそうです。
帰国後、日本の風土と母国を見直そうと、「東海道五十三次」「奥の細道」「古都」「陸奥の四季」など
街道シリーズの版画連作の制作が始まりました。
~何としても描き、彫らねばなるまい。「夢」だけは老いても果てしなく、消えることがない。~
こう著書に記しています。
この言葉通り、版画家として生涯貪欲に多くのことを学び、制作を続けました。
その作品は1,000点以上にも及ぶと言われています。
そして、1988年に東京都内の病院で73年の生涯をとじました。
関野氏の作品の中にある温もりが、これまでも、これからも、人々の心を癒してくれることでしょう。