介護×ロボット ICTプロジェクト
2022年12月29日
安眠プロジェクト結果②
前回に続き、共同研究プロジェクト「安眠プロジェクト」の検証結果をお知らせします。
夜間帯の業務効率化に向け選定した「A.I.Viewlife(居室見守りシステム)、以下AIV)「ここちあ利楽flow(自動体位変換マット)、以下利楽」「高吸収おむつ、以下おむつ」の機器併用効果がどれくらいあるか?を検証しました。
そして今回は、利用者データの一部をお知らせします。
1.利用者の観察評価(前後比較)
○全体
・臥床睡眠時間、離床時間が増加【日中は起きていて夜間は眠っている事の裏付け】
・コール数、体位変換数が減少【機器併用での安眠環境向上】
①AIV利用者
・臥床睡眠時間が増加【AIV導入による訪室効率化で安眠環境鏡向上】
②利楽利用者
・コール数、体位変換数が減少【利楽導入による接触業務効率化で安眠環境向上】
③おむつ利用者
・臥床睡眠時間が増加、コール数が減少【おむつ導入による訪室・接触業務効率化で安眠環境向上】
2.機器の有無による利用者事後評価
機器により数値の差はあるものの、バイタリティインデックス(意欲の指標)の増加が認められました。断定はできませんが、こちらも夜間安眠と意欲向上が結びついていると考えられます。
3.利用者の夜間帯観察データ(前後比較)
前2項目でも記載と重なるかもしれませんが、夜間帯のみの排泄・体位交換・コールの各平均回数について、機器により数値の差はありますが、AIVでコール平均回数、利楽で体位交換平均回数、おむつで排泄平均回数がそれぞれ減少、全体としても各平均回数が減少しており、夜間帯での利用者へ好影響になっていると考えられます。
前回の職員結果同様、利用者への良い環境提供が期待できる結果となりました。
この事により、今回導入機器が利用者の生活リズムを整えるツールであり、スタッフのストレス軽減をするツールでもある事がわかりましたが、全利用者に共通して使用できるツールではない事も事実です。
今後は、さらなる機器運用手順(ルールやマニュアル)の更新や労働環境精査、そして最も大切な利用者のQOL維持・向上する改善活動を効率よく継続し、今後のさらなる人材不足への"対応パッケージ"を構築したいと考えております。